シトルリンとアルギニン

 みなさんはアルギニンという物質をご存じだろうか。よくアルギン酸という物質と間違えてしまう方がいるがこのふたつは全く別物である。まず、アルギン酸というものは、昆布などの海藻類に含まれているぬめり気のある成分のことで、働きとしては、血圧を下げたり、ダイエット効果があったり、動脈硬化の予防にもなるといったものである。しかし、ここで言われているアルギニンは、アミノ酸の一種である。

主なはたらきとしては、成長ホルモンの分泌に関与しており、成長ホルモンを分泌する脳下垂体が正常であるか否かの確認、正常である場合は、脳下垂体の機能を促すという働きである。幼児の場合のみ必須アミノ酸である。なぜなら、子どもの場合は、十分な量のアルギニンを生成することができないからである。成人になってくるとこのアルギニンの生成能力が備わってくるようになるため成人は非必須アミノ酸なのである。

横手分校 雄物川地区の特産品であるスイカの研究|国立大学法人 秋田大学

 実は、このアルギニンとシトルリンは人間の身体では、強いつながりを持ちながら活動をしている。同じアミノ酸ではあるが、全く別なアミノ酸であるため、お互いに変化をしたって様々な働きをしている。上記以外のアルギニンの働きは、人間の排泄行為を通して体にたまった毒素を尿として排泄するという働きがある。少しややこしいが、尿の成分は水分とアンモニアであるが、このアンモミアからシトルリンが生成され、このシトルリンがアルギニンに変化することで、排泄を行い、そのあとのアルギニンはまたシトルリンに戻るという変化をずっと繰り返しているのである。



つまり、シトルリンとアルギニンはお互いに変化しながら老廃物や毒素などの人体に有害な物質を排泄する働きを持っているのである。そして、シトルリンとアルギニンの変換作用を助けてくれるのが、シトルリンから生成される一酸化窒素なのである。一酸化窒素は血管の働きのほかに、シトルリンからアルギニンへと変化させる際に二次的に発生するものでもある。

小川 宏文

 上記のようにシトルリンとアルギニンはお互いに変化しながら私たちの身体をきれいにしてくれ、また、血管の作用に関与する一酸化窒素もその手助けを行うという二次的作用も存在しているということが理解できただろうか。この2つの物質は2つで1つであるようなものであるため、どちらも必ず摂取していかなくてはならない物質なのである。健康を思うのであれば、2つとも摂取する方がよいだろう。